
| 平素より、本会の活動に温かいご理解とご支援を賜り、心より感謝申し上げます。 6月に開催いたしました通常総会以降、会員の皆さまのご協力により、新体制のもと協会運営を進めております。 このたび日本看護協会では、新たな長期指針「看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護~」を公表いたしました。 本ビジョンは、2015年に示された「2025年に向けた将来ビジョン」を引き継ぎつつ、その先20年を見据えた新たな方向性を描いたものです。2040年に予測される人口減少や高齢化の更なる進展、地域差の拡大、さらには感染症や気候変動といった新たなリスクに対応するため、看護が果たすべき役割を明確に示しています。 ここ青森県においても、全国平均を上回るスピードで高齢化が進行し、医療や介護の担い手不足が深刻化しています。地域間の医療資源の偏りも課題です。こうした現状を踏まえ、看護職は高度な専門性を発揮しながら、地域や多職種との連携をさらに強化し、生活の場で人々の健康と尊厳を守る役割を担っていくことが求められています。 本ビジョンでは、看護職に求められる三つの柱のひとつに「専門職としての自律した判断・実践」が掲げられています。これは単に知識や技術を磨くことにとどまらず、地域の状況を踏まえて最適な判断を行い、責任を持って行動する姿勢を意味します。そのためには、既存の医療制度の枠にとらわれず、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、地域包括ケアの深化、包括的な生活支援の充実といった新しい取り組みが不可欠となります。 さらに、看護職自身の健康や働きやすさ(ウェルビーイング)の確保も重要です。心身ともに健やかであることが、長く専門性を発揮し続けるための基盤となります。職場環境の改善やキャリア支援、メンタルヘルスケアの充実は、地域全体の看護力を維持・向上させるために欠かせません。 2040年という将来像は決して遠い話ではなく、私たちが今まさに取り組むべき課題を映し出しています。本会は、青森県や関係団体と力を合わせ、地域に根ざした看護の力を一層高め、「いのち・暮らし・尊厳を守り支える看護」の実現に向けて歩みを進めてまいります。 今後とも、皆さまの変わらぬご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。 令和7年度10月 公益社団法人青森県看護協会 | 












